
エクソンモービル気候変動偽装訴訟、新たな内部文書が証拠に加わる
マサチューセッツ州がエクソンモービルを提訴した訴訟で、これまで公表されていなかった内部文書が2026年に公開された。1988年のスプロウ氏の覚書などが含まれ、エクソン側は気候変動について公衆や投資家を誤導したことを否認している。
Inside Climate News によると、マサチューセッツ州の訴訟で公開されたエクソンの未公開文書が報じられた。公開されたのは、エクソンの企業研究部門に所属していた Frank Sprow 氏が1988年11月に執筆した内部覚書を含む一連の文書である。
公開された文書の内容
文書は2026年に入ってから、訴訟の一環として目立たない形で公開された。マサチューセッツ州がエクソンモービルを提訴したのは2019年である。
報道によると、文書には次の内容が含まれる。
- 1988年のSprow氏の内部覚書
- 藻類バイオ燃料の主張に関する証言録取の抜粋
- 二酸化炭素回収に関するプレゼンテーション(2014年、2017年、2021年)
- 1997年の API 運営グループの覚書
- 2005年の会社声明
Wall Street Journal は2023年の記事で、Sprow 氏の覚書を引用していた。Sprow 氏は Wall Street Journal に対し、同氏の覚書が社内方針として採用されたと語ったとされる。Sprow 氏は Inside Climate News からのコメント要請に応じていない。
「If a worldwide consensus emerges that action is needed to mitigate against Greenhouse gas effects, substantial negative impacts on Exxon could occur.」
— Frank Sprow
州の主張とエクソンの反論
マサチューセッツ州司法長官事務所によると、提出された書類は、エクソンが二酸化炭素回収を拡張可能な解決策になりにくいと認識していたことを示唆しているという。州側の主張では、同社の取り組みは実質的な行動というより広報的な性格が強かったとされる。
州の弁護士 Aaron Regunberg 氏は次のように述べた。
「They are really scared of the public finding out about this reality」
— Aaron Regunberg
これに対しエクソンは、訴訟の法的・事実的な論点を「meritless(根拠がない)」と主張し、次のように反論した。
「We believe the legal and factual theories set forth in these proceedings are meritless and represent an inappropriate attempt to use the court system to usurp the proper role of policymakers in addressing the societal challenges of climate change.」
— Exxon
エクソンは、公衆や投資家を気候変動について誤導したとする指摘を否定している。同社はその後、藻類バイオ燃料の研究を打ち切ったが、二酸化炭素の回収・貯留の推進は続けている。
一方で、同社の藻類バイオ燃料に関する目標には批判もある。2018年のプレスリリースは2025年までに「10,000 barrels of algae biofuel per day」の生産を掲げていたが、あるエクソンの科学者はこれを「completely impossible to achieve」と評したとされる。
研究者の評価と背景
研究者の Geoffrey Supran 氏は、文書に含まれる戦略について次のように述べた。
「These are sophisticated strategies to use and weaponize experts in order to perpetuate their denial」
— Geoffrey Supran
「This is the playbook all in one place.」
— Geoffrey Supran
Supran 氏は、マイアミ大学の環境科学・政策学の准教授である。Jonathan Adler 氏は、当時の API や Competitive Enterprise Institute の活動について次のように語った。
「I can't speak to what API or Exxon's motivations were」
— Jonathan Adler
Adler 氏は現在、William & Mary Law School の教授である。
背景として、米国では気候変動に起因する極端な気象による被害が、直近5年のうち4年で「$100 billion」を上回った。エクソンは2026年上半期の決算で「nearly $19 billion」の利益を計上したと報じられている。
筆者の見立て
- 文書は、その後数十年にわたるエクソンの気候戦略の簡潔なロードマップを提供していると解釈している。
- Supran 氏の「playbook all in one place」という評価を、1988年の覚書の戦略が一箇所にまとめられたものと解釈している。
- エクソンが内部評価で商業規模への到達が難しいとした解決策を公に推進し続けていることは、公のメッセージと内部評価の間に隔たりがあることを示していると解釈している。
- 文書の公開は、石油産業に責任を問う取り組みにとって重要な時期に当たると論じている。
- Boulder 事件の判断が、他の「more than two dozen」の訴訟の進行を左右しうると予想している。
この記事は元記事の事実のみに基づいて自動生成されました。
出典
- 媒体: Inside Climate News
- 原題: New Documents Add to Evidence in Climate Deception Case Against ExxonMobil
- URL: https://insideclimatenews.org/news/07102026/exxonmobil-climate-deception-new-evidence/
- 公開日: 2026-10-07
- (Wall Street Journal、Mother Jones ほか) の報道による