
Google検索の衰退、その先にあるより深刻な問題
Googleの新しいAI要約機能が誤った情報を作り出し始め、ユーザーが不正確な検索結果を受け取る事態が発生している。同時にデジタルインフラの崩壊により、情報が永続的に失われる危機に直面している。
リンク切れ、AI生成コンテンツの汚染、企業によるアーカイブ削除によって、かつて情報を保存していたデジタルインフラが機能不全に陥っている。欧州諸国とカナダは、米国のテクノロジー企業から独立したデジタル主権を確立する取り組みを加速させている。
Google AIサマリーの信頼性崩壊
Googleの新しいAIサマリー機能が虚偽情報を生成する問題が報告されている。コロラド州コロラドスプリングスのFacebook利用者は「プロジェクターを外に設置して日没を待っていたが、驚いたことにAIによると既に日没は終わっていたという。単に過去を生きていただけだ」と述べた。ドイツの裁判所は最近、GoogleのAI概要機能によって生成された虚偽声明についてGoogleを有責と判断した。同事件では、GoogleのAIが2つの出版社をスキャムビジネスに不正に関連付けていた。Googleはこの判決に対して控訴している。
情報保存インフラの破壊
デジタル情報保存の危機が深刻化している。FiveThirtyEightは政治、経済、スポーツブログを扱う米国ウェブサイトで、創設者のNate Silverは2023年に退職した。2025年3月までに残りのスタッフは全て解雇され、ウォルト・ディズニー・カンパニーが10年以上保有していたサイトのアーカイブはほぼ全て削除された。
Internet Archive(非営利デジタルライブラリ)はWayback Machineで何百億ものウェブスナップショットを保管していたが、出版社による訴訟と著作権に対する懸念により危機に瀕している。Wayback Machineのクローラーをブロックするニュース機関が増加している。AI企業が著作権コンテンツへの間接的なアクセス手段として、アーカイブされたページを利用する可能性への懸念が背景にある。
Wikipedia のトラフィックが低下しているとされ、AI システムがそのコンテンツを直接スクレイピングしていることが報じられている。404 Media によると、企業がReddit上にコンテンツを埋め込んでAI検索回答に影響を与えている。
欧州とカナダの独立的デジタル戦略
欧州と北米の政府は米国テクノロジー企業からの脱却を推し進めている。フランスは1990年代にSchoolNetとCommunity Access Programを通じて学校と図書館をオンライン化し、2018年後半には同国の国民議会と国防省がフランス製のQwantを採用開始した。Qwantはヨーロッパに拠点を置き、検索データを保存せず、個人情報を販売せず、閲覧履歴に基づくターゲティング広告を使用しない。欧州議会(720人の選出議員と数千人の行政職員で構成)もQwantに切り替えた。
デンマークのデジタル化担当大臣Caroline Stage Olsenは「公開デジタルインフラストラクチャの大部分が現在、ごく少数の外国サプライヤーに依存している。これは我々を脆弱にしている」と述べた。フランスは政府通信でWhatsAppやSignalなどの外国プラットフォームに代わるTchapという自国開発メッセージングアプリの使用を公務員に義務付けている。
欧州各国はMicrosoftの製品を数十万ものワークステーションでオープンソース代替品に置き換えた。欧州委員会はスウェーデンのスタートアップが開発した独立系ソーシャルサイト「W Social」への参加を発表した。
カナダではLibrary and Archives Canadaが連邦ウェブ記録と歴史情報を保存し、Internet Archive Canadaが主要なInternet Archive組織と協力してカナダの大学にデータバックアップをホストしている。CANARIE(Canadian Network for the Advancement of Research, Industry and Education)は大学、研究者、イノベーターのための国家研究教育ネットワークの構築を支援した。Simon Fraser UniversityのPublic Knowledge Projectは2002年にOpen Journal Systemsを開発し、数千の学術誌が大手商業プラットフォームの支配下から脱却して出版できるようになった。MapleMusic はストリーミング時代の前にカナダ音楽のオンラインマーケットを構築していた。米国議会図書館のウェブサイトからは、コーディングエラーのため憲法のセクションが一時的に消失した。
筆者の見立て
- デジタル消去は書籍焚書よりも陰湿で破壊的である可能性を示唆している。削除されたウェブページは、かつてそこに存在していたことに人々が気付かないまま完全に消失する可能性があるため。
- 情報検索能力を失うことは文化的主権の喪失につながると論じている。「我々は集合的記憶を保持・検索できなければ、主権を望むことはできない」。
- 今後のインターネットは「機械に曖昧に記憶され、仲介業者によって通貨化される、より奇妙で合成的」な形になる可能性を予想している。あるいは逆に「より堅牢で、インフラストラクチャとして扱われるパブリックインターネット」になる可能性も予想している。
- 外国テクノロジー企業が情報の受動的な仲介者であると主張できなくなれば、政府の規制権限が拡大する可能性を示唆している。
- ボランティア主義だけではパブリックインターネットを支える必要があると主張できないと述べている。
- カナダは検索を「無料」の消費者サービスではなく、デジタル主権にとって重要なインフラストラクチャとして扱うべきだと述べている。
この記事は元記事の事実のみに基づいて自動生成されました。
出典
The Walrus, "Google Search Is Dying. What Comes Next Is Worse", https://thewalrus.ca/google-search-is-dying/